【基礎】大矩づくり、水糸張り
遣り方が終わったので、基礎位置を出すための水糸を張っていく。
まずは、直角を出すための道具である大矩作りから。
大矩作り
<必要な道具、材料>
・ある程度の長さの板切れ3枚
・墨つぼ
・ビス
・水糸
正確な直角を出すには三平方の定理を活用する。
板切れを3枚用意し、a^2+b^2=c^2となるような長さにカットする。
ここでは、120cm、160cm、200cmとした。
カットした板の中心に墨つぼで印をつける。
初めて墨つぼを使ってみたのだが、綺麗な一本線を引くのがなかなか難しい。テンションが足りないのか、ぼやけた線になってしまう。
下手くそすぎて自分でも驚く。自分の信念が反映されるかのようなブレブレの線。達筆な一の字はこぼした墨を拭いたもの。
中心線を描いたら材を組み立てる。まずは斜辺を除く2本の板をビス1本で固定。1本で固定することによって、板が回転するので角度を調整することができる。角度を決めた後に2本以上のビスでしっかり固定する。
続いて斜辺板を取り付ける。板と板を重ねるところに水糸を張って、中心線が重なった場所で板同士をビスで固定。
長さを確認したら出来上がり。意外に苦戦し、2時間ほどかかった。果たしてこの調子で小屋は本当に作れるのだろうか?
道具が揃ったので水糸を張っていく。
水糸張り
<作業手順>
・基準線となる水糸を張る(今回は南北方向を基準線とした)
・その基準線と直角になる水糸を大矩を使って張る
・直角な2辺の水糸から、束石を設置する位置までの距離を測る
・計測した距離を目安に、束石設置箇所に交差する水糸を張る
まずは南北方向に基準線の水糸を張る。遣り方を設置する時に方位を測っていなかったので、このタイミングで方位を測ったら西向きに17°もずれていた(iphoneのアプリにコンパスがあることに気がつかなかった)。
17°ずらして水糸を張ろうとすると遣り方の範囲内から飛び出してしまうので、7°くらいで妥協することに。セルフビルドは妥協の連続である(多分そんなことはない)。
基準線と直角になるように東西方向に水糸を張る。
直角の確認には先ほど作成した大矩を使う。水糸の下に大矩を置いて、真上からみて水糸と大矩の墨線が一致するように、東西方向水糸を動かして角度を調整。
各方向から水糸と墨線が一致しているかを入念に確認。たぶん大丈夫そう。
水糸は輪っかを作って、ビスに引っ掛けた。こうするとあとで取り外しが容易になる。長い距離だと水糸がたわんだりするので、水糸はかなりテンションを効かせた方が良い。
張られた水糸2本を基準に、束石を設置する位置までの距離を測る。計測した距離を水糸に印をつけてそれを元に、そのほかの水糸を張っていく。
長さを確認するためメジャーを使うが、端を押さえてくれる人がいないため四苦八苦。ただ長さを測るだけの作業がこんなにも歯がゆいとは。
解決方法として、交点直下にブロックを置いてメジャーの爪を引っ掛けた。また、計測距離が長いとメジャーがたわむので、間にもブロックを置いてたわまないように対処。多分数ミリは確実にずれているだろう。
束石は12個設置するので、水糸を南北方向に4本、東西方向に3本張る。
真上からみた交差する水糸。多分直角。交差する直下に独立基礎を作る。
基礎は作ってしまったらやり直しはできないので、慎重な作業が続く。慎重にやっている割には、やり方が悪いのか精度が低さが気になって仕方がない。
作業をするたびに頭で考えているだけでは見えなかった課題がどんどん出てくる。課題を解決しながら作業を進めるのは思っていたよりも大変だ。もっとスムーズに作業が進むと思っていたが、自分の能力を過信していたようだ。ナメテーター。
ただ、目の前の課題を片付けて行けば前に進んでいることは確かである。ローマは一日にして成らず。
お次は穴掘り。