2017.8.19-22 大雪山系縦走記 4DAYS DAY4(美瑛富士避難小屋〜十勝岳〜十勝岳温泉)
大雪山縦走の最終日は美瑛岳、十勝岳を登り、十勝岳温泉へと下山。
朝日を眺めようと日の出前に小屋を出発し、美瑛岳を登る。今にも雨が降り出しそうな空だった。朝日を待っている間に雨が降り出し、次第に本降りに。
防水機能を失ったレインウェアのおかげで身体はびしょ濡れ、悪天候の北海道の山は非常に寒く、北アルプスに続き、またもや低体温症の恐れに。
体温の低下を防ぐため、美瑛岳からは急な登り以外は走った。メロスが頭の中をオーバーラップした。十勝岳の砂のような斜面が非常に登りにくかったことを覚えている。途中から体が冷え切ってマジでやばいと思い、上ホロ避難小屋を目指して全力で走った。セリヌンティウスは処刑されていないだろうか。美瑛岳から上ホロ避難小屋のコースタイム3時間半のところ、2時間かからずに到着。自分で自分を褒めたい。
小屋に着いた時は寒さで生まれたての子鹿のように震えていた。小屋で雨風をしのぎながら衣服を着替えた。乾いた衣服のありがたさを実感。この後またびしょ濡れになるのだが、ここからは高度を下げるので寒さはそこまで気にならなかった。
前述の通り、ハードな状況だったので、この日は写真を一切とっていない。
上ホロ避難小屋で30分くらい避難していたが、雨は止みそうにないので渋々出発。あとは十勝岳温泉まで下りるだけ。
下りももちろんメロスは走る。雨で濡れた石や斜面に足を取られながらも、なぜか宇多田ヒカルの「道」を大声で歌いながら下ると、あっという間に十勝岳温泉に到着。
到着は9時頃だったため、日帰り温泉が開いているか心配だったが、十勝岳温泉凌雲閣の日帰り入浴が8時から開いていた。寒さで冷え切った身体の芯まで温まる。助かったよ。
こんな天気なので今日は誰ともすれ違わなかった。当たり前か。
温泉で生き返ったあとは凌雲閣からバスで上富良野駅まで。
最終日は雨に降られ、景色も楽しめず、いい思い出無し。強いて言えば、登山終わりの温泉の効果が寒さによって倍増したことが良い思い出と言える。こんな時もある。
今回の縦走のまとめ
1. 北海道の山は最高。特にお花畑となだらかで歩きやすい雄大なトレイル。
2. お盆過ぎだと、登山客は少なくなる。
3. 水場が枯れている場合もある。水場があっても煮沸か浄水が必要。水のご利用は計画的に。
4. 北海道の山は思っているよりも寒い。
5. 縦走装備でも頑張ればそれなりのスピードで走れる。